一休みコラム
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1.Ontrack Data Recovery Service 豆知識===Vol.04-01 より転載

【障害内容の説明】

  DCイレーズ       電源シーケンスの異常、回路の誤動作等により、
               書込み回路のゲートが開いたままになり、その状態で
               記録面上をヘッドが移動し、物理フォーマットを
               含むデータを消磁してしまった状態をいう。

  ヘッド+基板障害     ヘッド巻線のショート、回路の損傷により、基板だけ
               でなく、ヘッドチップ、ヘッドアンプにも電気的損傷が
               及んでいる場合をいう。 異常の発生に伴い、リード
               エラー、フォーマット・コラプトを併発するケースが
               多い。

  基板障害         基板上の構成素子の障害
               昨今のセキュリティ・チップ搭載HDDではこれが
               致命障害となる。

  ヘッド障害        振動、衝撃、経年劣化等によりヘッドが損傷若しくは
               機能低下を起こし、正常な読取りが行えなくなっている
               ケースや増幅アンプの障害で、データへのアクセスが
               不能なもの。

  VCM障害        ヘッドはVCM(ボイス・コイル・モータ)という方式
               のモーターを使ってヘッドの位置決めをしています。
               永久磁石に挟まれたコイルに電流を流す事で駆動します
               が、この永久磁石が割れたり、ベアリングが破損したり
               といった障害が起きます。

  モータ障害        プラッタ(磁気記録盤)を廻す3相モータの何れかの
               相の異常および位置検出機能の異常によりモータが
               正常に回転しないもの。

  ベアリング障害      プラッタ駆動モータの軸受けのボール・ベアリングや
               流体軸受けに異常が生じ、必要な回転数に達さない場合
               や焼付きにより固着してしまっているもの。

  アライメント狂い     現在のHDDの多くは複数のヘッドを持っています。
               プラッタの容量は現行では60GB〜120GBに
               なっていますが、プラッタの両面が記録面ですので、
               プラッタの枚数と容量から1〜8個のヘッドが付いて
               います。 何等かの衝撃で1つのヘッドの位置が狂う、
               若しくは発熱等による金属膨張により記録の位置ズレが
               起きると、その部分が読めないという状況になります。

  クラッシュ        ヘッドと記録面が接触し、記録面が削られてしまった
               状態をいいます。 軽度の場合はヘッドに記録面を
               削ったカスが固着する程度ですが、進行するとプラッタ
               基材がガラスであれば素通し状態、アルミであれば
               バゥムクーヘン状に傷が付き、内部に削られたアルミの
               粉が飛散した状態になります。

  その他のパーツ障害    HDDの内部にはヘッドの暴走を規制する為のストッパ
               ヘッド退避用のガイド、内部のゴミを吸着する為の
               フィルタ、空気の流れを整形するガイド等、いくつかの
               部品がありますが、これらが衝撃等で破損してしまい、
               正常な動作を妨げている事があります。

  ヘッド吸着        3.5インチHDDの多くは駆動されていない時は、
               最内周部のヘッド退避域に強制的に退避する様になって
               おり、この領域は面を乱す事でヘッドと記録面の接触
               面積を減らし、モータの駆動トルクで起動可能な様に
               設計されています。 何等かの原因でヘッドがこの退避
               領域に戻らなかった時はヘッドが記録面に貼り付いて
               しまい、回転出来なくなります。 ここで無理に起動
               すると、ヘッドが捻られ、支えているジンバルが変形し
               クラッシュの原因となります。 2.5インチHDDは
               耐衝撃性向上の為、ヘッドを記録面の外側に設けられた
               ガイド部に強制的に戻す様になっていますが、電源遮断
               シーケンスに異常が起きたり、切れる瞬間に振動等が
               加わるとガイドに戻らずに記録面に貼り付いてしまい
               ます。

  物理制御情報消失     現在のHDDは記録密度を上げる為、記録面への記録
               方法をHDD及びファームウェア等のチップ上に記録
               した固有の情報によって制御しています。 この為、
               これらの情報が破損すると動作不能となります。
               この情報にはゾーンと呼ばれる同一記録密度で書かれた
               領域を制御するための情報や、元々記録面にある欠陥
               領域をバイパスするための情報などがあります。

  リード・エラー      書き込まれた情報が読み出せない状態の領域が出来て
               いる場合。 最近のHDDはドライブ自体が不良セクタ
               の検出とその置換えを行っていますが、その代替を行う
               余裕もなく読み取り不能となるとリードエラーという
               形で表に現れます。 この代替がHDD自体が許容する
               限度を超えるとHDDはデータ・アクセスに対し応答
               しなくなり、物理制御情報消失と同じ状態に陥ります。
 
 
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